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催 事
10月には何年ぶりかで梅の催事を2回することが出来ました。
銀座に近い場所にある大手企業のご好意で、1回目は社員さまが対象で2回目は会社に
訪れる一般の方を中心に梅の売り出しをさせていただきました。
数年前に何度か催事の経験はあるのですが、なかなか良い結果を出せないで催事から
遠のいていました。
修行ができてないのか 才能がないのか 運が悪いのか分かりませんが、なかなか
お客さんは寄って来てくれません。
幸い今回の会場にはテーブル席が設けられていてお茶とお菓子の用意までしてくださっていましたので、試食の梅干しを持ってまわりました。
だいたいの方が試食は受けてくださいましたが、購入にまでは至りませんでした。
催事の良いところは直接お客さまとお話しをすることが出来ることです!
「梅干しはどんなことにいいのですか?」と訊いてくださる方も多く、そんな時に
梅の効用を何からお伝えすればよいのか、いつも迷います。
この度の売り出しでお話ししましたことは、いつもはうす塩の梅干しを召し上がっておられるお客さまに昔風の塩だけで漬けた梅干しをおすすめして、お料理に使っていただくことをお願いして、 これからの寒い季節には度々登場する鍋物、中でも割り下を使っていただく「豚シャブ」を提案しました。
ふつうはポン酢を使われると思いますが、私はだし汁に昔風の塩だけで漬けた梅干しをお箸で割ってくずしていただきます。
お肉を消化するときに使われる消化酵素ペプシンは胃液の中にあり、他の酵素が中性ではたらくのとは異なり、強い酸性の中で活性化する特徴があり梅干しの応援で胃液の濃度が高まって消化が促進されるのです。
食酢に含まれる酢酸に比べて、梅に含まれるクエン酸は3倍の効用があると謂われています。
ぐんと寒さが増して来ました今日この頃、梅干しの割り下で豚シャブをお召し上がりくださいませ。