「実鈴」公式ブログです。

      一番重要な梅の効用

 長い間 私は梅がもたらす一番の効用は「殺菌力」だと思っていました。

それは以前お話ししました喉の痛みが瞬時に消えたところから来るものでした。

しかし梅に関する本を読むうちに梅にはそれよりもっと大きな働きがあることを

知りました。

 

 それは人間が生きていくためのエネルギーをつくる仕事に深く関わっていることです。これは「クエン酸サイクル」とか「ATP回路」と呼ばれるもので、クレブス博士とリップマン博士が発表されて1953年(昭和28年)にノーベル賞を授与されました。

 体内でエネルギーをつくるもとになるものは、人間の細胞100兆個(最近までは60兆個といわれていましたが)の中にある「ミトコンドリア」という器官で行われます。

その大きさは1ミクロン以下で一つの細胞の中に数百から数千個も存在しています。

100兆個×数百・数千という膨大な数のエネルギー生産所を人間一人一人の体内に備えていることになりますね。

 クエン酸サイクルという名称通り、口から入った食べ物は消化されいくつかの工程を経てクエン酸を中心とする8種類の酸に変化しながらくるくると回り続けて、その量が

次第に減りその分だけエネルギーを出せる物質と、呼気(吐き出す息)と水(尿と汗)

になります。

 クエン酸サイクルの回るスピードは1秒間に2~3回といわれていますが、この速度が落ちると疲労物質の乳酸などが取り込まれなくなり肩こりとか体調が悪くなる大きな原因になります。

 梅肉エキスや梅干しを食べることによりクエン酸を体内に入れることは、クエン酸サイクルを活発にしてエネルギーの代謝を円滑にします。疲労物質の乳酸を取り込んでくれるので疲れにくいからだづくりの大きな味方となります。

 それからクエン酸サイクルには呼吸で得た酸素が使われますが、その燃えかすのようなものが「スーパーオキシド」という活性酸素になって細胞を侵し酸化するのがいわば

「老化」であり様々な病気の原因となります。

三重大学の実験によりこの活性酸素を梅肉エキスで消去できることが分かり梅肉エキスの抗酸化作用が実証されました。

 梅丸のご愛飲者から「からだの芯がシャンとした」という嬉しい感想をいただいております。 どうか皆さま、梅丸・梅エキスを毎日続けてお召し上がりくださいませ。

         健康寿命を延ばそう

 家の犬は今年の6月で満15才になりました。

耳は遠くなりましたが目も鼻も足も達者です。犬の年齢はいろいろな数え方があるのかも知れませんが、からだの大きさが小型犬と中型犬の間と言うところなので、だいたい

人間の年とすると80才ぐらいだと思います。

生まれて1か月半ぐらいの時に(獣医さんが歯から推定)子供が図書館の駐車場で拾って来ました。一緒に付き添ってきたご近所のお子さんが「この子はマイケルよ!」と

命名してくださったので、幼い純真な心から出たツルの一声に敬意を表して名前が

「マイケル」に決定して今日に至っております。

 マイケルはたいへんな散歩好きで大雨でも雷が鳴っても散歩は絶対に行かなくてはなりません。行かないと吠え続けますので、そんな日はしんどいのですが行くことにしています。朝は主人が約1時間、そして夕方は私が約1時間、行先は犬の心の赴くままに

一緒に歩きます。

主人はいつも「もしマイケルがいなくなったら私は散歩に行かなくなる」と言います。

想像しただけでも私もそう思います。

 

 ところでこの頃は若い世代に比べ高齢者の数が増えたことをよくいわれますが、商売的にも高齢者にターゲットがしぼられてコマーシャルをみていると痛切にそれを感じます。テレビ番組でも健康維持に関する情報を提供するものがあふれ、毎日のようにどこかの局でやってますよね。番組によっては真逆の話もあり、視聴者としてはどちらを信じるのか戸惑う処です。

 最近私が注目したのは、県別ランキングで「健康寿命と本の購読」の1位がいずれも山梨県なのに「週1回以上の運動・スポーツ実施率」最下位が山梨県だったことです。この結果が何を意味するのかを私なりに考えてみました。

 

 それはからだに与える影響として運動する事よりも頭脳を刺激することの方が

大きいということです。特別な場合を除いて、人が行動を起こす時は頭からの指令によるものですから、本を読み頭脳に刺激を与えることが、頭脳からからだ全身に

良い伝達を与え細胞を活性化して、病気になるのを防ぐ良策となるということだと

思います。

 ただただ長生きすることを目標と掲げるのではなく、健康で自分の事は自分で管理できて、出来れば他人の役に立つ側に自分を持っていくことが私のこれからの願いです。

散歩に行かなくなってしまった時には今よりもっと本を読むことにします。

 

 そして同じ目標を持つ方に、病気にならないように(予防医学)暮らすことの最も

重要な食材の一つとして梅がお役に立てますように祈っております。

 

 

       貧血と梅

 一昨日テレビでヘモグロビンに関する番組を視ました。

それで今日は貧血と梅の話を書きます。

 私は子供のころマラソンをするとしょっちゅう貧血を起こしました。

貧血と聞くとなにか血液の総量が少ないように思われる方も多いでしょうが、

そうではなくて血液中のヘモグロビンが少なくなる状態のことです。

ヘモグロビンは酸素を運ぶ仕事をしているのでこれが不足すると、からだに

いろいろ不調が起こってきます。

だるい、疲れやすい、息切れ、めまい・・・など。テレビでも言ってましたが、

顔色が青白くなるのも貧血の人の特徴です。

その原因の大部分は鉄欠乏性貧血で鉄分不足という栄養的な欠陥によって起こるものです。若い女性にも貧血が多くみられるのはダイエットのための減食や栄養の偏った食生活によるところが多いようです。

鉄分の多い食べ物はレバー・赤身の魚・肉・ほうれん草・小松菜などですが、

それに加えて調理器具を鉄製のもので料理するのがとても有効なのです。

鉄鍋とか鉄製のフライパンとか、鉄瓶(お湯を沸かす鉄のやかん)とか昔はよく使われていたであろう品が今はステンレスとかアルミとか焦げないようにフッソ加工してある品物とかに変わっていますよね。

日本人はこの鉄製調理器具から少量溶け出す鉄分を食物と一緒に食べて、

からだに取り込んで鉄を補ってきた歴史があるようです。

 さてせっかく口から鉄分を取り込んでもその約10分の1しか吸収されません。

吸収率を良くするにはクエン酸やコハク酸やビタミンCなど他の栄養素が必要です。

梅肉エキスはそれ自体に鉄分が含まれているだけでなく豊富なクエン酸が鉄分の

吸収率を高めます。

胃や腸のはたらきがにぶっていると、せっかく食べた鉄分も吸収されにくいのですが、

梅肉エキスは胃酸の分泌を促し鉄を吸収しやすくします。また便秘も栄養素の吸収を妨げるもとですが、腸のぜん動運動を活発にして便秘を解消することでも梅肉エキスは

貧血予防に役立ちます。

梅肉エキスとバランスの良い食事でヘモグロビンが増えますように願っています。

 

 

           アミグダリン

 

 梅干しの商いをはじめてから30年余りになります。

和歌山県にあるみなべ川村には梅干し屋さんの老舗がたくさんあって、経営者の方に

最初いろいろご指導を仰ぎました。

 その時点で、うす塩の梅干が誕生したのはここ10年の事とおっしゃっていましたので

今から40年余り前と言う事になります。それまで梅干しが苦手だった人たちもマイルドな味に会い梅干しのイメージが変わって、梅の商売はいっきに10倍くらい売り上げが上がったそうです。

 梅干し嫌いの人々も召し上がっていただけるようになったことは、たいへんな功績だと思います。

うす塩梅の場合は、塩漬けして干し上げた梅干しを水洗いして塩抜きをした後その店の味のだしに再び漬けて仕上げるのが普通の作り方です。

現状では大方のお客様がうす塩梅干しを選ばれます。

昔風の塩だけで漬けたものを好まれるのは本当の梅干し好きの方です。

うす塩梅のちょっと残念なところは先程の製法の途中で、梅に含まれるクエン酸を代表とする有機酸が外へ流出して少なくなることです。

有機酸を留めたままお客様に満足頂ける味を実現する製造方法を研究していかなくてはならないと思っています。

うす塩梅の場合は時が経つとすっぱい元の味に戻って行きますので、賞味期限は6か月にしています。

塩だけで漬けた白干梅は塩が保存剤となってもっと長く持ちますが、漬ける時の塩の量が多すぎると2年目でも塩が結晶になって梅肉の中へ入り込みうまくいきません。

まさに「塩梅 (あんばい)」が良くないと駄目な例ですね。

上手く漬けられた梅干しでも3年物が最高の食べ時といわれています。3年以上経つと

からだに良い成分が自然と外へ出てしまうので、それ以上は放置しないでお召し上がりくださいませ。

 

 ところで青梅には毒があるので、青梅を食べるとお腹が痛くなるというのをご存知の方も多いと思います。それは青梅の時には「エムルシン」という酵素があって

そのはたらきによって「青酸」という毒が独立して存在するからです。

梅の実が熟すると酵素エムルシンのはたらきが無くなり(エムルシンは40度C以上の

加熱でも効力は無くなります)青酸は実の中に在る「糖」と結びついて

「シアン配糖体」となりこれは「アミグダリン」と呼ばれます。

 

 アミグダリンは梅の実の他にもあんず・びわ・桃などバラ科の植物の果実にも含まれます。メキシコやアメリカの一部ではアミグダリンを制ガン剤として用いている病院もあるようです。

単独では青酸という「毒」であるものが糖と結びついて「薬」に変わるとは!

梅の実は神秘的だと思われませんか。

あなたの食卓にもぜひ梅干しを常備してくださいね。

 

 

 

 

 

 

       賞味期限(梅肉エキス)

 前回のブログで、若い頃自然食品オンリー生活でジンマシンが出たお話しを

書きましたが、それ以降数十年経て理由が分からないジンマシンが出たことが

あります。

 なまものを食べてなかったので何故そうなったのか不思議でしたが、とにかく痒くて

何とか手当てしないとどうしようもない時に良い知恵が浮かびました。

 以前から梅肉エキスの賞味期限は本当にあるのか?疑問でしたので、この際自分の

からだで試してみようと思いついたのです。

 

 そこで製造日から7年経っている(賞味期限を4年過ぎている)梅肉エキスが手元にありましたので、それを飲むことにしました。

その結果数分で「かゆみ」は止まりました。

ところがしばらく経つとまた痒いのがぶり返してきたので、また梅肉エキスを飲むということを繰り返して痒いのがついにめでたくなくなりました。

赤い発疹が治るのはすぐにはいきませんでしたが、発疹の出た場所が胸からお腹にかけてだったのでそれも知らない内に消えました。

 

その結果梅肉エキスの賞味期限は3年よりももっと長いことが分かりました。

しかし梅干しの場合は違います。

次回は梅干しのお話を書きます。

また読んでくださいね!

 

         からだは変わる

 

 若いころ私は自然食に凝って、大好きな甘いお菓子をいっさい止めてご飯は玄米食

惣菜は自然食品店で買った物ばかりで調理して食べていた時期がありました。

体重を減らしたくて始めたのではありませんが、結果健康的にやせられました。

 しかし困ったことに友達と一緒に外食に行けなくなり、ある時ついに

少しぐらいは良いかな!とついつい気持ちがゆるんでお誘いにのってタラスパをお店で食べました処、即座にじんましんが腕に出てしまいました。

 

 食事を自然食にしていた期間は一ヶ月足らずというのに、そんな短期間でふつうの

食べ物に拒否反応が出るからだに変わったことに驚いてしまいました。

それで現代の社会ではこの食生活では生きていけないと悟り自然食を止めました。

 

 食べる物によって貴方が考えていらっしゃるよりもっと早く体質は変わるかも知れません。病気にかからないからだづくりにきっと梅はお役に立てると信じています。

一日二粒の梅干しをお召し上がりください。

一ヶ月経つ頃にご自分で何かからだの調子が変わったことに気付かれることでしょう!

 

        催 事

 10月には何年ぶりかで梅の催事を2回することが出来ました。

銀座に近い場所にある大手企業のご好意で、1回目は社員さまが対象で2回目は会社に

訪れる一般の方を中心に梅の売り出しをさせていただきました。

数年前に何度か催事の経験はあるのですが、なかなか良い結果を出せないで催事から

遠のいていました。

 修行ができてないのか 才能がないのか 運が悪いのか分かりませんが、なかなか

お客さんは寄って来てくれません。

幸い今回の会場にはテーブル席が設けられていてお茶とお菓子の用意までしてくださっていましたので、試食の梅干しを持ってまわりました。

だいたいの方が試食は受けてくださいましたが、購入にまでは至りませんでした。

 

 催事の良いところは直接お客さまとお話しをすることが出来ることです!

「梅干しはどんなことにいいのですか?」と訊いてくださる方も多く、そんな時に

梅の効用を何からお伝えすればよいのか、いつも迷います。

 

 この度の売り出しでお話ししましたことは、いつもはうす塩の梅干しを召し上がっておられるお客さまに昔風の塩だけで漬けた梅干しをおすすめして、お料理に使っていただくことをお願いして、 これからの寒い季節には度々登場する鍋物、中でも割り下を使っていただく「豚シャブ」を提案しました。

ふつうはポン酢を使われると思いますが、私はだし汁に昔風の塩だけで漬けた梅干しをお箸で割ってくずしていただきます。

 お肉を消化するときに使われる消化酵素ペプシンは胃液の中にあり、他の酵素が中性ではたらくのとは異なり、強い酸性の中で活性化する特徴があり梅干しの応援で胃液の濃度が高まって消化が促進されるのです。

食酢に含まれる酢酸に比べて、梅に含まれるクエン酸は3倍の効用があると謂われています。

 ぐんと寒さが増して来ました今日この頃、梅干しの割り下で豚シャブをお召し上がりくださいませ。